2014年御翼9月号その4

思想が生涯を作る

 

 「人間の生涯は、その人の思想によって作り出される」と古代の哲学者アウレリウスは言った。アメリカの思想家エマーソンは、「一日じゅう頭の中にあるものが、その人の本体である」と断言している。また、ある有名な心理学者は、「人間の性質の中には、その人がそうなるだろうと習慣的に考えるとおりになっていく強い傾向がある」と言っている。積極的な考え方をすれば、積極的な結果に都合のいい環境が整う。心を、信仰に満ちた愛と、独創性のある考えで満たせば、状況を実際に変える力のある聖霊が働き、生活を実際に作り変えることができるのだ。
 貧しい境遇から身を興して成功した人に、ピール牧師がその成功の秘訣を尋ねたところ、次のように答えた。「私はある問題が起こったら、それを攻撃し、心で粉々に打ち砕きます。第二に、それについて心から神に祈ります。第三に、成功した姿を心に描きます。第四に、『正しい行為とは何か』と常に反省します。考え方が間違っていれば、すべてが間違うことになるし、間違ったことからは正しい結果が生まれるはずはないからです。第五に、私が得たものはすべて人に与えることにしています。最後に次の点を強調しておきます。もし敗北的な考え方をしているなら、すぐにその考え方を変えたほうがいい。そして、積極的な考え方を持つことです。これが、困難を克服し、何ごとも成功させるための最も基本的なことです」と。潜在意識の中で創造したイメージは、それを絶えず確認しながら、勤勉かつ効率よく働けば、必ず実現される。これによって、資金や営業の問題も解決できるし、自分や家族を十分に幸福にできる。

積極的考え方のための七つの方法(心がまえをネガティブなものから積極的なものへと変えるために)
次の七つの提案は、あなたの心がまえをネガティブなものから積極的なものへと変え、新しい創造的な考え方を解放し、間違った考え方を真実の考え方に転換するための実際的な方法である。

  1. 今日一日、仕事や健康、将来のことなど、何についても、落ち着いて希望を持って話すようにしなさい。
  2. 一日、希望に満ちた話をする練習をしたなら、これを一週間続けなさい。そうすれば、そうすることが「現実的」だと思えるようになってくる。そして一週間前「現実的」だと思っていたことが、実は悲観的な考え方にすぎないことに気づくだろう。多くの人が「現実的」という場合、自らを欺いているだけなのだ。
  3. 心を健康にするためには、健全な考え方という栄養を補給しなければならない。まず、新約聖書を初めから読みなさい。そして、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネという四つの福音書の中にある信仰に関するすべての箇所に傍線を引きなさい。特にマルコによる福音書11章23‐24節を書き留めなさい。(マルコ11・23‐24「(23)だれでもこの山に向かい、『立ち上がって、海に飛び込め』と言い、少しも疑わず、自分の言うとおりになると信じるならば、そのとおりになる。(24)だから、言っておく。祈り求めるものはすべて既に得られたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになる。」)
  4. 傍線をつけた箇所を暗記しなさい。それにはかなり時間がかかるだろうが、ネガティブな考え方を忘れるためには時間がかかる。
  5. 積極的な考え方をする人たちと親しくなりなさい。
  6. ネガティブな態度に遭遇した時はいつでも、積極的な意見をもって対抗しなさい。
  7. 神があなたに既に素晴らしいものを与えてくださっていると考えて、それへの感謝の言葉をもって祈りなさい。あなたが信仰によってそれを受け取ることができなければ、神はそれを与えることができない。「あなたがたの信じているとおりになるように」(マタイ9・29)

ノーマン・V・ピール『積極的考え方の力』(ダイヤモンド社)より
 神と人とに、霊的な実を与えられるように、私たちの内面を、積極的なものへと変えていだたこう。

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